徒然

送別会のお礼(2)

3月24日の國學院大學研究開発推進センター(阪本センター長)、28日の友の会(福徳会長)など、公私にわたり暖かいご指導と交流を頂戴した皆様に、懇親会へのお招きをいただき、有難うございました。東京での18年の生活で頂戴した数々の御恩への感謝は言葉に…

『いのち燃ゆ――乃木大将の生涯』

乃木神社・中央乃木會監修『いのち燃ゆ――乃木大将の生涯』(近代出版社、平成21年2月5日)を、近藤啓吾先生よりご紹介・恵贈戴きました。近藤先生の御手紙にいわく、「大将の苦悩と至誠の御生涯がよく記されてをり、近年とかくの雑言は一切触れてをらず、拝…

送別会のお礼

本日は、事務局の移転にあたり送別会を開いていただいた、岸川さん、戸浪さん、中村さん、平澤さん、宮本さん、有難うございました。(写真は承諾を戴いて掲載しております。)

平尾誠二『「日本型」思考法ではもう勝てない』

「型」文化シリーズの続き。平尾誠二『「日本型」思考法ではもう勝てない』(ダイアモンド社、2001年)は、河合隼雄・古田敦也・金井壽宏の三氏との対談集。各対談のタイトルは「スポーツも学問も日本では全部「型」にはめてきた」、「自分がやりやすい方法…

濱口惠俊編『日本社会とは何か』

「型」文化関連書の続きです。濱口惠俊編『日本社会とは何か――複雑系の視点から』(NHKブックス、1998年)は、国際日本文化研究センターの共同研究「日本型システムの編成原理」(平成7年4月〜9年3月)の成果を、一般読者用にまとめた報告書。『日本型モ…

ドナルド・キーン『日本人の美意識』

日本最初の大衆文学を創出した十七世紀の元禄文学と、平安時代の宮廷文学とを、「型」と「個性」の視点で捉えたのが、ドナルド・キーン著(金関寿夫訳)『日本人の美意識』(中央公論社、1990年)所収の「日本文学における個性と型」というエッセイです。井…

諏訪春雄『日本人と遠近法』

日本の浮世絵はなぜ遠近法を持たなかったのか。諏訪春雄氏の『日本人と遠近法』(ちくま新書、1998年)は、日本の美術は中国やヨーロッパの影響以外の独自の遠近法を育まなかった反面、高階秀爾氏(『日本美術を見る眼』)が指摘したように、一定不変の視点…

M・W・スティール「行動の『型』」

M・W・スティール氏の「行動の『型』――西郷隆盛と明治維新」(源了圓編『型と日本文化』、創文社、1992年)は、「型」を日本文化において顕著な儀礼的概念よりも広い、政治・経済・社会などのいとなみで生じる行動体系として、さらに歴史認識の道具として…

小島康敬「近世日本思想史における「心」と「形」」

小島康敬氏の論文「近世日本思想史における「心」と「形」――本居宣長と「型」・宣長論への助走」(源了圓編『型と日本文化』、創文社、1992年、95〜139頁)は、陽明学系(中江藤樹・熊沢蕃山)・朱子学系(藤原惺窩・林羅山)などの人々が思考した心の究明に…

クリントン長官が代々木の杜に

クリントン米国務長官が2月17日(火)の朝、祈年祭が斎行された明治神宮を表敬参拝。出迎えた職員一人一人に握手と挨拶を交わされる心遣いに感銘しました。北風の吹く寒い一日でしたが、境内の片隅では椿の花が青空に映えていました。

源了圓「型と日本文化」

源了圓編『型と日本文化』(創文社、1992年)は、昭和61年秋より2年間、国際基督教大学で行われた共同研究「日本文化と日本人の形成――『型』の問題」の成果をまとめた論文集です。源了圓「型と日本文化」、熊倉功夫「型の厳密性とゆらめき――茶書『南方録』に…

源了圓『型』

武光誠氏の『「型」と日本人』に示唆を得て、日本文化における「型」の問題について先学がどのように捉えてきたのか、いくつかの文献を繙いてみたいと思います。 まず、文・武の芸の「型」を中心に扱った日本文化論に源了圓氏の『型』(叢書・身体の思想2、…

武光誠『「型」と日本人』

武光誠氏の『「型」と日本人――品性ある国の作法と美意識』(PHP新書、2008年11月)を読みました。「日本文化を扱った研究者は多いが、「型」というみかたによって説明しようという試みは、いままであまりなかったように思われる」(はじめに)。日本の伝…

建国記念の日奉祝記念行事

日本の建国を祝う会による建国記念の日奉祝記念行事が2月11日、紀元祭が斎行された明治神宮の境内および表参道周辺で開催されました。午前には首都圏の大学ブラスバンド、子供鼓笛隊、勇壮な神輿による奉祝パレード。午後は明治神宮会館で奉祝中央式典に続い…

昭和天皇の絵本

『歴史絵本 昭和天皇と大東亜戦争』(監修/加瀬英明、文/山本覚雄、画/村上正師、発行/善本社・平成21年)を発行元より恵贈いただきました。昭和天皇の絵本を手にしたのは初めてです。監修者の「はじめに」にいわく、「日本は敗戦という未曽有の試練を乗…

ここまで届く政治:ライオン宰相の徳

「十五銭出して往復切符を買うと一銭のお釣がくる。三円やって五十回の回数券を買うと五銭お釣がくる。これはその以前に無かったことである。通行税廃止以後の事である。記者のうろ覚えが誤りでないならば、これは今の日本の総理大臣、前前内閣の時の頃の大…

民の竈:仁徳の帝王

「たかき屋に登りて見れば煙たつたみのかまどは賑ひにけり/およそ政治というものの要諦は右の一首の歌に尽きている。古今東西を通じて謬らざる政治の理想と学説と実行とが右の一首の歌に残るところなく、咏み尽されていると見ることが出来る。……「民の竈」…

和光同塵:昭和の聖徳

藤原先生のお導きで繙いた中里介山『信仰と人生』(昭和8年)の一節。 「徳あるもの、富あるもの、皆、甘んじて下れ。力あるもの、威あるもの、進んで増長者を抑えよ。/天子みずから挿秧〔そうおう=田植え〕の事を為し給うに恐懼戒鑑せざるは人にあらず。…

SAPIOの昭和天皇特集

昭和天皇崩御から今年で20年にあたり、小学館の国際情報誌『サピオ』2/11・18合併号は「昭和天皇と私たち日本人の幸福な日々」を特集。 「当時は東宮御学問所というのがあって、総裁東郷平八郎を筆頭に杉浦重剛の倫理、白鳥庫吉の歴史など、明治の錚々たる教…