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源了圓「型と日本文化」

 源了圓編『型と日本文化』(創文社、1992年)は、昭和61年秋より2年間、国際基督教大学で行われた共同研究「日本文化と日本人の形成――『型』の問題」の成果をまとめた論文集です。源了圓「型と日本文化」、熊倉功夫「型の厳密性とゆらめき――茶書『南方録』にみる型の特質」、小島康敬「近世日本思想史における「心」と「形」――本居宣長と「型」・宣長論への助走」、小嶋秀夫「子育てにおける型の基礎――近世日本」、M・W・スティール「行動の「型」――西郷隆盛明治維新」、林敏夫「いわゆる“非常時”におけるジャーナリズムの「型」」、源了圓「近代日本における武道の普遍化と二つの型――阿波研造嘉納治五郎をめぐって」、葛西實「人類意識と文化の根・型・形」を収録。
 このうち総論にあたる源了圓氏の「型と日本文化」は、パターン、タイプ、スタイル、フォームという「型」の諸類型との関係を検討し、東アジアとくに日本で顕著な現象はフォームとしての「型」であり、「技術を基盤に置きつつ精神性を強くもつこと、これが日本の型の文化をきわめて個性的でありつつ、一つの普遍性をもつものに高めた」(49頁)と指摘しています。