長井眞琴「関係者の一人として」――加藤玄智編『明治・大正・昭和 神道書籍目録』の推薦文(3)

 最後に、長井眞琴(1881〜1970)の推薦文「関係者の一人として」の後半部分を紹介します。

 ややもして、神道を極限して解釈し勝ちであるが、そんな狭いものではなく、正に神ながらおのづからに生れ出た国の宗教とも言ふべきものであらうと思ふ。本書もその様な態度で接して頂き度いし、専門外の一般の人々にも広く活用して頂き度いと思つてゐる。直接関係した私から申すのも何んだが、近来の貴重な画期的刊行物として極力推奨致す次第である。

 以上、民俗学者柳田國男神道学者の河野省三、仏教学者の長井眞琴による推薦文の一部を紹介してきました。この出版物への称賛と神道・日本文化研究の発展への期待の大きさが伝わってきます。
 今後、加藤玄智編『明治・大正・昭和 神道書籍目録』を活用した勉強を少しずつ進めたいと思います。