竹駒神社(宮城県岩沼市)の千葉博男宮司より、御著書『歌句文集 若葉の風』(平成27年7月初版)を、去る9月27日、岩手県平泉町を会場に開催された、東北代々木会の際に恵与いただきました。誠にありがとうございました。平成10年、61歳の時に歌句文集『神奈備』を出版以降の作品を、喜寿を迎えたのを記念してまとめた一冊で、目次は次の通りです。
短歌
- 平成十二年~平成十五年(三島・森田両烈士三十年祭、同追悼三十三周年祭献詠 太皷谷稲荷神社二百三十年奉祝大祭に全国稲荷会の献饌使として参向)
- 平成十六年~平成二十年(三島・森田両烈士追悼三十五周年祭献詠 明治神宮参拝 他)
- 平成二十一年~平成二十二年(山形県鮎川村に鮎釣り行、他 山形県月山登拝の前日羽黒山斎館に泊りて)
- 平成二十三年三月(東日本大震災に逢ひて大前に祈る 県内の避難所へ支援物資を届け廻る、他)
- 平成二十四年三月(内宮の上棟祭に参列して つがる市柏に住みし娘、孫達を連れて弘前市内で夕食を共にし、のち弘前城址の夜桜を見物する)
- 平成二十五年三月十九日(天皇皇后両陛下拝謁の日に皇居へ参内する)
- 平成二十五年五月(出雲大社遷座祭に参列して 秋田城址千秋公園を訪ふ)
- 平成二十五年八月二十九日三十日(畏友長野市の斎藤吉仁君病を患いたれば斎藤夫妻と友人黒澤日出雄君、小生が加はり、武井神社参拝と和倉温泉一泊の旅、病む君の今生の想ひ出を作らんと、奥様の計らひで実現す)
- 平成二十六年三月(長野県出張の折、奥様と若奥様に案内され、老人養護施設に入院中の斎藤吉仁君を見舞ふ)
- 平成二十六年九月十九日(畏友斎藤吉仁大人命葬送の儀に國學院大學弓友会同期生を代表して弔辞を奉呈し、誄歌を献ずる)
俳句
- 平成十一年九月~平成十三年
- 平成十四年二月二十四日(福岡県芦屋町鎮座岡湊神社参拝の折、路傍のスイセン摘む人ありて)
- 平成十五年二月~平成十七年九月(明治神宮参拝の折二句、他)
- 平成二十年五月
- 平成二十六年六月十一日(職員旅行にて黒部、白川郷を巡る)
- 平成二十一年四月~平成二十二年四月
- 平成二十四年十二月
- 平成二十五年六月(宮城県神社庁名取支部神職会で八郎潟方面研修旅行)
- 平成二十五年七月(毎年恒例の北海道全域の崇敬者訪問の折)
- 平成二十五年十月~平成二十七年三月
文集Ⅰ 竹駒神社社報『すいとく』巻頭言から
- 稲荷信仰を貫く赤誠――初午大祭の心像風景
- 午歳御縁年〝神徳弥高し〟――初午大祭福詣りの継承
- 御社殿復興十周年――遷座記念大祭を迎えて
- 年頭偶感――明治憲法制定時の経緯に学ぶ
- 瑞穂國陸奥の秋祭
- 形と心の継承――唐門の解体修理と耐震工事に当たり
- 秋祭りの季節を迎えて
- 初詣と国柄の継承を――君民一体の祈り
- 闇夜に照らす光明――日本伝統精神の甦りを
- 向唐門竣功奉祝祭を終えて――奉賛の赤誠に感謝
- 震災復興の秋祭り――互助共生は祭りの原点
- 國難克復の復興元年――一旦緩急の際、義勇公に奉ずるの心
- 自然の恵沢に感謝する初午大祭――氏神様復興こそ地域再生の道
文集Ⅱ 寄稿文、講演録他
- 平和――貧困の抑圧からの解放こそ平和達成の第一歩
- 夢を運ぶ新球団
- 薫風の杜清けし
- 平成竹駒の御師達
- 方言文化の継承
- 渡し損ねたお守り
- 御存じですか、女性天皇と女系天皇の相違について
- 世相と保育の狭間で憶うこと
- 『明治天皇詔勅謹解』編纂事業と葦津珍彦先生
- 神職は信仰継承の御師たれ
- 座して待つこと勿れ
- 葬送の旅路――空から拝した神々の山
- 神賑行事の新たな創設
- 天皇陛下のお言葉 被災者に生きる勇気を――全国神社界から支援物資と義捐金贈られる
- 竹駒神社の歴史と稲荷の信仰――仙台銀行岩沼支店の集い講話録
- シンポジウム「被災者に宗教者は如何に向き合ってきたか」――比叡山宗教サミット二十五周年記念 世界宗教者平和の祈りの集い
- 神道の教えと平常心――鹿島建設株式会社東北支店仙台営業所 鹿親会にての講演録
あとがき
このうち宮城県神社庁長をも勤めていた平成23年3月の短歌には、次のように詠んでいます。
身を清め日供御祭修め奉る地震(なゐ)鎮まれと祈る朝朝
神饌の米掻き集め炊き出しぬ蠟燭灯る避難の人らに
被災地へ支援物資を運ばんと瓦礫の道を迂回して進む
支部長に各避難所を案内(あない)され支援物資を届け廻りぬ
山の辺の避難の宮へ物資運ぶ謝する合掌被災の人ら