橋内武「強制隔離政策下の療養所生活」

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橋内武「強制隔離政策下の療養所生活―長島2園を中心に」

 橋内武先生と今夕、一関市内の梅茂登で鰻定食を食べながら懇談しました。

 橋内先生は今回、東北地方の二つのハンセン病療養所の調査にお越しになり、その道中に一関に立ち寄られ、中尊寺毛越寺猊鼻渓にも足を運ばれたそうです。

 4月に論文「強制隔離政策下の療養所生活―長島2園を中心に」(『桃山学院大学総合研究所紀要』第44巻第3号、2019年3月)の抜刷をご恵与いただいており、お目にかかるにあたり改めて拝読しました。「ハンセン病とは何か」という基本的な問いに始まり、「らい予防法」「強制隔離政策」「ハンセン病療養所」の歴史的な流れをたどり、入所者の暮らしを多角的に活写しています。この論文を頂戴した際、神道におけるハンセン病への取り組みについての質問を先生よりいただいたのですが、いまだ十分な調査に至っておらず、遺憾に感じています。

 懇談中、平泉の世界遺産の拡張登録に関する当地の取り組みが話題となりました。その際、橋内先生より岡山の日本遺産の事例(「桃太郎伝説」の生まれたまち おかやま)についてご教示いただきました。日本遺産ポータルサイトによると、「文化庁では、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定し、ストーリーを語る上で不可欠な魅力ある有形・無形の様々な文化財群を総合的に活用する取組を支援」しているとのことです。

 また、橋内先生にとっては岡山ノートルダム清心女子大学時代の先輩教員で、小生にとっては岩手大学時代の恩師であった藤原暹先生(平成21年7月逝去)の思い出話をさせていただき、懐かしい気持ちになりました。

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