『はたごまち文庫』第6号(特集 明治天皇山形御巡幸140年記念)

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 小形利彦様より、『はたごまち文庫』第6号(里之宮湯殿山神社、令和3年5月1日発行)をお贈りいただきました。誠に有り難うございます。

 明治天皇の山形御巡幸(明治14年)140周年特集号で、目次は次の通りです。

  • ごあいさつ(里之宮湯殿山神社宮司 澁谷宣寛)
  • 山形新聞 刈敷 廣功記者『随輦私記』に見る山形・高畠御駐輦、栗子山隧道御通輦
  • 高木秀明土木課長『公務日記』『栗子隧道工事始末記』と明治天皇栗子山隧道御通輦
  • 坂部藤太郎『山形秋田両県及北海道御巡幸記』
  • 里之宮湯殿山神社保存資料目録(4)
  • 旅篭町豊田仁兵衛家蔵「羽前村山郡山形旅篭町宗旨人別御改帳」
  • おとりやめになった一九四五(昭和二〇)年八月の昭和天皇の山形御巡幸
  • 『里之宮湯殿山神社史』余滴(7)(8)(9)
  • あとがき

 著者は本書の中で、明治天皇が楯岡で農夫の稲刈りをご覧になり、「豊年の稲刈る賤のうれしさもほにあらはる々秋の小山田」との御製を供奉員に賜り、三島通庸県令は「民草も山田の稲もほに出でて行幸を招く楯岡の里」と奉答したことを紹介しています。このほかにも山形市から献上された最上川の鮎を喜ばれ、宮中へのお土産品として鮎の干物をご下命されたこと、山形旅篭町の旧里之宮湯殿山神社東側に新築された行在所に二泊されたことなど、明治天皇山形県民との交流が偲ばれる興味深い内容です。